プロが教える不動産を高値で売却する7つのポイント
不動産を売却する際には、少しでも高値で売却したいと思うものです。
「どの不動産会社に依頼したら良いか?」の選択に悩んだり、実際に相談して「希望価格を大きく下回った査定価格を提案された」といった事や、「依頼したけどなかなか売れない」といったケースもあると思います。
そこで不動産を高値で売却するノウハウを紹介するので参考にしてみて下さい。
不動産を高値で売却するには複数の不動産会社で価格査定
「不動産会社」とひとことで言っても、不動産デベロッパー、一戸建てやマンションなどの住宅仲介が得意な会社、ビルやアパートが得意な会社、賃貸や管理が得意な会社等と多種多様です。
専門分野の他にも、対象エリア、取扱価格帯等、それぞれ得意分野が違い、同じ物件でも査定価格に大きな差が出てしまう事があるため複数の会社へ査定を依頼して、納得・信頼できる不動産会社と出会うことが重要です。
そのために次のポイントを確認しましょう。
情報力と市場分析力
エリアの人気性及び流動性、駅からの距離や規模、土地の形状や間口、前面の道路幅や方角、築年数、所在階等で不動産は価格が違うため、極端に言えばお隣さんの家とも価格は違います。
正確な価格を算出するためには、近隣エリアの競合する販売事例や過去の取引事例、国土交通省や国税庁が毎年発表する地価公示価格や路線価及び価格推移等、あらゆる角度から多くの情報を蓄積している不動産会社を見極めることが、高値で売る1つめのポイントです。
担当者の対応力
物件の魅力を伝えきれなかったり、対応が遅れたり、返答がなかなか来なかったり、質問に対して十分の回答が得られなかったりする事で、せっかく購入を検討する方が現れたのに購入意欲が下がってしまい、大きな機会損失になってしまいます。
そのため物件の特徴をしっかり把握して、業務全体に迅速な対応ができ、状況に応じて適切なアドバイスをしてくれる「デキる担当営業マン」との出会いが、高値で売る2つめのポイントです。
販売戦略の企画力
販売期間の設定
適正価格で販売活動を進めて行けば、成約までの期間は約3ヶ月と言われています。これにより通常3ヶ月での成約を見込む価格設定となりますが、売却期間や販売活動に制限がある場合は、事情にあわせた価格設定が重要です。
物件の性質上、少しでも高く売るためには、敢えて長期間を設ける事が有効なケースもありますが、市場価格と大きく乖離が生じている場合には、競合物件の良い引き立て役として利用されてしまう事が多くあります。
かつ所有者が積極的に売却をしない物件との印象を持たれ、なかなか紹介してもらえなくなる事があるため販売期間は慎重に定めましょう。
売却方法の確認
次に売却活動に関する確認を行います。売却活動の一般的は内容は次の通りです。
- 不動産ポータルサイトへの登録
- 現地販売会の実施
- 近隣エリアへの折込チラシ・ポスティング配布
- 既存客への紹介
- 不動産会社間の物件データベース(REINS)への登録 etc…
販売期間の設定から売却活動までの販売戦略が明確なことが高値で売る3つめのポイントです。
不動産を高値で売却する媒介契約の選び方
不動産の売却価格と依頼する会社が決まったら、次に媒介契約を締結します。
媒介契約とは、買い手を探してもらうための売却活動を依頼と成約に至った際の報酬額を取り交わすもので「専属専任媒介」、「専任媒介」、「一般媒介」の次の3種類の契約形態があります。
不動産を高く、早く、確実に売ってもらうためにはどうしたら良いでしょうか? たくさんの不動産会社に幅広く声をかけて複数の会社に依頼するのが良いと思われる場合や、たくさんだと連絡等で混乱してしまうため、信頼できる不動産会社をひとつの窓[…]
正確な販売状況の把握
複数の会社に依頼できる「一般媒介」に対して、専任系の媒介は一社に限定されるため、高値で売却するためには幅広く依頼できる一般媒介の方が一見、有利に見えます。
しかし、一般媒介には不動産流通機構の登録義務と、報告義務がないため、高値で売却するために大きなデメリットになることがある理由を説明したいと思います。
まず不動産流通機構(REINS)の説明をしますと、不動産会社が共有する物件情報データベースのことで、ここに登録する事で全国の不動産会社に物件を紹介してもらうことができます。
専属専任媒介・専任媒介は不動産流通機構への登録が義務化されており、窓口を一つにまとめて全国の不動産会社と協力しながら販売活動を進めて行くことになります。
しかし一般媒介では登録義務がないため、依頼した会社しか販売活動を行ってくれなかったり、窓口が一本化されていないため状況が錯綜し、購入者へ不信感を抱かれてしまうことがあります。
次に、専属専任媒介・専任媒介は1~2週間に一回以上の報告義務があるため、お問い合わせの状況や内覧希望などの引き合い状況を正確に把握する事ができ、状況に合わせて柔軟に販売戦略を立て直すことができます。
しかし一般媒介では報告義務がないため、正確な状況把握ができ、責任の所在が明確な専属専任媒介・専任媒介での契約が、高値で売却する4つめのポイントです。
不動産流通機構(REINS)への登録確認
不動産流通機構(REINS)は不動産会社のみが利用できるデータベースで、一般の人は利用できません。
1社にしか依頼できない専属専任媒介・専任媒介を結んだ会社が登録してなかったり忘れていたりしたら大きなリスクになってしまいます。
そのリスクを回避するために、不動産流通機構では登録情報の確認は一般の人にもできるようにしています。
登録証明書を受け取ったら確認することで、不動産会社に任せっきりにするのではなく、しっかり販売活動を監督していく事が高値で売却する5つめのポイントです。
本物件のレインズ登録内容をインターネット上でご確認頂けます。
【登録内容確認URL】http://www.reins.or.jp/ 【確認用ID】*** 【パスワード】***
不動産を高値で売却するための対策
大切に使われている物件と、そうではない物件では同じ築年数でも印象に大きな違いが出てしまい、価格に影響が出てしまいます。
そのため見学に来た人に良い印象を持ってもらうことが重要です。
ここでは良い印象を持ってもらうためにやっておくべき次のポイントをご紹介します。
内覧者への案内対策
内覧希望があったら見学者の都合に協力
もし買主が希望している時間に調整がつかない場合、不動産会社の担当者に任せて対応してもらうことも、せっかくの機会を逃さないための一つの方法です。
清潔な印象を与えるため掃除
特に風呂・トイレ・キッチンなど水廻りは掃除が行き届いていると大変良い印象を与えるので重点的におこなっておきましょう。
整理整頓
部屋が多い部屋は狭く見えてしまうため荷物はできるだけ片付けて、不用品は事前に処分しておきましょう。
窓を開けて新鮮な空気に入れ替え
ペット臭や生活臭があったりすると印象を大きく下げてしまいます。
照明は案内中できるだけ点ける
照明が切れてたら事前に交換して、明るくしておきましょう。暗い部屋はカビや日当りをイメージさせて印象を大きく下げてしまいます。
このように身近で出来ることの準備を積み重ねて気持ち良い状態で見学者を迎え入れることが、高値で売却する6つめのポイントです。
リフォーム・空室対策
汚れや劣化の激しい箇所はリフォームを行うこと全体の印象が向上して、工事に係った費用以上で成約することも少なくありません。
しかしリフォーム箇所だけ新しいために他の場所の古さが目立ってしまう建物だと逆効果となってしまいますのでクリーニングに留めるなど部屋全体とのバランスが重要です。
また、まだお住まいの状態だと気を遣ってしまい、細部まで確認することを遠慮してしまったり、迷惑がかからないように内覧を急いでしまったり、不完全な状態で見学を終えてしまう人も少なくありません。
セールスポイントとゆっくりと見学できる環境づくりが、高値で売却する7つめのポイントです。
まとめ
不動産を高値で売却するには、適切な価格と販売戦略の企画力がある不動産会社と「デキる担当営業マン」と最新の状況を共有しながら二人三脚で進めて行くことです。
販売活動を進めていくうえで、見学してくれる人に大切に使ってきた不動産を気に入ってもらうため、良い印象を与えてる十分な準備を整えることが必要です。